ジルコニア(酸化ジルコニウム、ZrO2)はジルコニウムの酸化物で、耐熱性や生体親和性などを持つことから近年注目されている材料です。
身近なところでは、CMなどでよく見かける白いセラミックス製の包丁などが挙げられます。
また、あまり知られていませんが、スペースシャトルの外壁(耐熱性)や人工関節(生体親和性)などにも使用されています。
●単結晶構造 人工ダイアモンドまたはキュービックジルコニアとも呼ばれ、広く宝飾品に使用されています。その昔、質屋も騙されたほど、ダイアモンドに酷似しています。
●多結晶構造 耐火物や研磨剤、ファインセラミックスとして使用されています。このファインセラミックスの使用方法のひとつとして、歯科材料(ジルコニアフレーム)があります。細かい結晶からなる結晶体は、高強度かつ高靭性を有し、滑らかに磨くと他のセラミックスにはない光沢を放ちます。
近年、金属アレルギーなどの心配がないセラミックスを使用した歯科治療が注目されています。ジルコニアはそんなセラミックスの中でも群を抜いて頑丈(強度が高い)であり、同時に柔軟性(塑性)が高いという特長があります(硬度が低い)。ジルコニアは、お口の中の様々な状況に耐えることができます。
現在、歯科医療界においてジルコニアは金属材料に取って代わる材料として認識されつつあり、世界で既に年間500万本以上の補綴物として使用されています。
●曲げ強度 ロングスパンブリッジに適した材料の一要因として、曲げ強度の強さが挙げられます。
●ピッカース硬度 硬度は作業効率の目安となる数値で、硬度が低いほうが、フレーム調整時などのときに効果があります。ジルコニアはアルミナに比べて硬度が低く、曲げ強度が高い物性データを持っておりますので、操作性が高く、塑性があるということになります。
ジルコニアは、歯科の一般治療で主に使用される"金"の含有量が多い金属に比べ、重量が約3分の1と軽量です。ブリッジをお口の中に入れたとしても違和感が無く、自然な"噛む力"を回復してくれます。
ジルコニアフレームの密度は、6.06g/p3で、貴金属材料、金合金の約18.2g/p3に比べて、約3分の1と、小さくなっています。ジルコニアは、補綴物を軽量化することができます。
金属の歯科材料を使用すると稀に金属アレルギーを発症するケースが報告されています。ジルコニアは、人工関節としても使用されるほど人間の体に優しい材料です。ジルコニアは金属イオンの溶出がほとんどないため、生体親和性に優れ、金属アレルギーの方にも安心してご使用いただくことができます。長い間つけておくものですから自然に近い、安心出来る素材をおすすめします。
もともとジルコニアは、医科の分野で人工関節などでも長期の実績があり、多くの毒性試験や生体親和性試験をクリアしています。歯科分野におきましては、ジルコニアフレームは欧米において既に500万本以上使用されており、その安全性、信頼性、実績により認められつつあります。
金属修復物は、金属イオンの溶出により、マージン部が黒く変色する事があります。ジルコニアで作られるフレームは、イオン溶出がほとんどなく、また白い材料のため歯肉を健全な状態に保ち、高い安全性を得る事ができます。
院長 中垣 直毅 昭和38年7月26日生
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歯科医師・歯学博士 日本歯周病学会認定医・専門医 日本顎咬合学会認定医 大阪歯科大学講師
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