歯科と医科の連携、西洋医学と伝統医学(東洋医学を中心とした)との統合医療で、健康+アンチエイジングにもアプローチ

歯と全身を考慮した、体にやさしい歯科治療

当院は、むし歯や歯周病、入れ歯、インプラントなどの一般の歯科治療の際に、歯と体は密接につながっているという考えのもと、歯と全身を考慮した体にやさしい歯科治療を目指している歯科医院です。
例えば、むし歯治療は体にやさしい歯科材料を使用。歯周病治療は、歯石を取るときに悪玉菌が体内に入って全身に悪影響を与えないよう注意し、高血圧や心疾患、糖尿病などの改善や予防までを念頭に入れています。インプラントは、金属ではなくジルコニアインプラントを採用。入れ歯治療は、姿勢など全身のバランスを考えて高さや形までも調整しています。さらに、経皮毒の怖さを患者さんに指導するなど、常に歯と全身を考慮した、体にやさしい治療を心掛けています。
また、併設している内科クリニックや鍼灸師と連携しながら、歯科と医科との連携、西洋医学と伝統医学(東洋医学を中心とした)を融合した統合医療にも取り組んでいます。

来院される患者さんは歯のお悩みはもちろん、頭痛や肩こり、腰痛、めまい、しびれなどの自律神経症状やアレルギー症状に長年、苦しんできた方々です。
これまでの医科での治療でよくならなかった患者さんに対し、口の中や歯の問題を治すと不調が改善されるケースは非常に多いのですが、統合医療の立場からみればびっくりすることではありません。体の不調の原因が口の中にある場合も当然、考慮されるべきです。しかし、医科ではそこに考えが行き着かないのが実情です。
この背景には日本の医学教育の問題があります。日本の大学では医学部と歯学部が分離されており、同じ体であるにもかかわらず、教育上、歯と体は分離されてしまっています。医師は大学で歯科についても学びますが、現場では歯のことまで考えずに診療を行っているケースがほとんどでしょう。対して歯科医師も体を診ず、歯だけに注目しているのが現状です。このため、「原因不明の不調」を抱える患者さんが増えてしまっているのです。
現代医学が進歩し、その恩恵を受ける一方で、歯科がその盲点となっているのです。

歯科から始まるアンチエイジング

こうした問題を解消するためには歯科と医科の垣根を越えた統合医療的治療を行う必要があると考え、実現したのが当院の治療体制です。歯科と医科の連動がなされていないことは、病気の方だけでなく、より健康を目指すためのデトックス(排毒)、アンチエイジング(抗加齢)においても、盲点となっています。
そこで当院では「歯科から始まるアンチエイジング」を目的とし、「デンタルデトックス(口の中の毒素の除去)」「見た目のアンチエイジング(審美歯科)」「かみあわせ、咀嚼の改善」の3つの治療に力を入れています。こうした新しい歯科医療の実際についてご紹介していきます。

デンタルデトックスで3つの毒を取り除く

デトックスとは排毒を意味します。つまり「デンタルデトックス」とは、口の中のさまざまな毒を取り除く治療です。口の中の毒というとびっくりされるかもしれませんが、皆さんが知らないだけで、意外に多いのです。
口の中には、大きな3つの毒があります。
まずは、かぶせものや詰め物などに使われる「歯科材料」の金属類や樹脂です。金属の入った歯科材料は基本的に安全性が確認されているものの、一部の方には合わない場合があり、継続して使っていると体にとって毒となります。
次に口腔内のむし歯になった歯質や根の先の膿に含まれるむし歯菌、歯周病の悪玉菌などです。400種類以上もありますが、特に歯周病菌の恐ろしさは、さまざまな研究によって明らかになりつつあります。
3つめは、歯磨き剤やうがい薬などによる口腔粘膜から吸収される経皮毒です。後ほど詳しく説明しますが、なんと、口腔粘膜や頭皮、皮膚からしみ込んだ経皮毒の90%は体内に蓄積されます。
さらに当院では、歯科金属の次にあげる3つのすなわち、金属イオンの溶出、口腔内電流の発生周りの電磁波を集積)に注目しています。

 

歯科材料から溶け出した金属イオンの人体への影響

中高年の方のかぶせものに多く使われている銀歯の詰め物はアマルガムといって、銀、スズ、銅、亜鉛、水銀などが含まれる合金です。特に水銀が約50%も含まれており、口の中で劣化し、腐食しやすい傾向があることが知られています。この結果、溶けた金属のイオンや蒸気が体内に流出し、蓄積される可能性があります。
ドイツでは保健省(厚生労働省にあたる)が歯科業界に対して、「幼児及び妊婦に、銅を含有するパラジウム合金と水銀・銀アマルガム合金を使用しない」という勧告を行ないました。また、ドイツを含む医療先進国では、パラジウムが体に与える悪影響を考慮して、パラジウムフリー(パラジウムを含まない、パラジウム0%)の金属を使うことを強く推奨しています。米国やドイツ製の歯科金属の日本向けパンフレットには、「この金属はパラジウムを含みません」ということをわざわざ謳っているほど、パラジウムは体に良くないと広く認識されているのです。
金属アレルギーは、歯科材料から溶出した金属イオンが、人体が本来持つたんぱく質と結合し、アレルゲンとなることがわかっています。「アレルギーで悩まされ、さまざまな治療をしたけれど、なかなかよくならない」「病院で検査を受けても原因がわからない」などの場合、歯科材料を取り除くだけでよくなることがあるのです。

 

口の中の歯科金属が口腔内電流(ガルバニー電流)を発生させる

金属が口腔内にあることで電流(ガルバニー電流)が発生し、自律神経のバランスを崩して体の痛みや疲れ、不眠、イライラなどの症状を引き起こす原因になることもあります。
ガルバニー電流とは異種金属が唾液を介して接触した時に流れる微弱な電流のこと。口腔内は常に湿っているので伝導性が高く、異種金属から溶け出した金属イオンによって、乾電池と同じような作用を起こし、電流を発生してしまうのです。
電流が発生しているかどうかはガルバニー電流を測定する機器で診断可能です。電流測定器には放電機能がついており、患者さんに放電の処置をしてあげると、瞬時に不調が改善することがあるのです。患者さんの症状が改善したことで、その原因がガルバニー電流だったことが診断できることになります。

 

口の中の歯科金属は、身の回りの電磁波も集積する

さらに口の中に金属があると不調が増強されるのが、電磁波過敏症の患者さんです。
電磁波過敏症は携帯電話をはじめ、家電製品から発するマイクロ波や高圧送電線から発する低周波などの電磁波に対して過敏であり、頭痛や吐き気などを感じる症状のことです。
携帯電話や高圧送電線の電磁波が体によくないのではないか、ということは以前からよくいわれていますが、歯科材料の歯科金属が電磁波のアンテナとなる可能性があるという研究も発表されています。
電磁波は目に見えないものですが、訴えのある患者さんの口の周りに絶縁体であるアルミホイルを巻く方法が診断に有効です。周りの電磁波と口腔内の歯科金属を遮断すると、「首や腰の痛みが取れた」「動きがよくなった」という方の場合、症状が改善されたことにより、電磁波が原因であると診断されます。

 

歯科材料は体の一部。最高最善のものを選ぶことが健康や抗加齢につながる

これらのケースに相当する場合、歯科材料を取り除き、さらに新たに補綴(人工物で歯を補う治療)治療をします。この際、金属が含まれない生体にとって安全なセラミックやジルコニアなどのノンメタルを推奨しています。歯科材料は体の一部であり、常に口腔内に存在し続けるものです。だからこそ、最高最善のものを選ぶ必要があると考えています。

デトックスは、まずは血液・尿・便検査から

デトックス(排毒)においてその効果を判定するために血液・尿・便検査は重要です。
当院では、併設した内科で行っています。
水銀は血液中の赤血球内のヘモグロビン(酸素を運ぶ役目)と結びつきやすいので、体内に水銀が蓄積されていると身体は酸素不足となり、慢性疲労をはじめさまざまな症状がでてきます。水銀やヒ素、鉛などの重金属が体内に蓄積していると腸内細菌叢が破壊され、便検査の結果に異常が現われます。健康や美容のために体内に蓄積された重金属量を測定(尿検査)し、腸内環境の乱れ(便検査)、血液検査の数値の乱れを検査し、排毒後再度検査を行って判定し改善を確認することをおすすめします。
血液・尿・便検査後、アマルガムを除去し、安全な歯科材料に置き換えた後、すでに体内に溜まった重金属を排毒するために、水銀を排出するサプリメント(中国パセリ・成分中の硫黄と水銀が結びつき排毒)と腸内細菌を整え、善玉菌を増やす乳酸菌のサプリメントとをセットで飲みます。水銀を排出するサプリメントだけを飲んでも、腸が悪ければ水銀は効果的に排出されません。腸を良くしようと思って乳酸菌だけを飲んでも、水銀が体内に蓄積されていれば腸の状態は良くなりません。中国パセリのサプリメントと乳酸菌のサプリメントを同時に飲むのがポイントです。
また、アマルガム以外からの水銀の進入路に対しても阻止する指導や食事、生活習慣の
改善指導などを行い、このような治療を数値が良くなるまで、または納得できる状態まで
繰り返します。

再度、血液・尿・便検査を行い、判定します。ここで結果がよい場合、症状が納得いくまで改善されたのであれば終了です。 症状が改善されていない場合は、さらにサプリメントで排毒、またはキレーションで排毒することもできます。
再々度、血液・尿・便検査を行い、判定します。サプリメントで治療を行った後、必ずもう一度検査を行うことが必要です。

口腔内悪玉菌の除去も重要

口の中の毒として、口腔内細菌があります。特に悪玉菌である歯周病菌についてはその恐ろしさがさまざまな研究によって、明らかにされつつあります。
例えば重度の歯周病にかかっている人は、狭心症や心筋梗塞などを起こす危険性がそうでない人の約2倍も高いという報告があります。また、重度の歯周病があると炎症性のサイトカイン(炎症によって出てくるたんぱく質の一種)や細菌の毒素が胎盤や子宮にまわり、早産になりやすいという報告も複数、出ています。
これは歯肉の血管から入った歯周病菌が全身の血管につながっていることが原因です。細菌が血液中に侵入した状態を「菌血症」といいますが、血管そのものを痛めるだけでなく、各臓器にさまざまな悪さをするのです。心筋梗塞の血栓を吸引して中を見た研究では、歯周病菌をはじめとする口の中の細菌が多数いることが確認されています。

歯石の除去は危険! 歯周病菌が血管の中に侵入する危険性

歯周病菌の恐ろしさが明らかになるにつれ、歯科でも歯周病菌をいかに取り除くかということに力を入れています。クリーニングで歯石をガリガリと削って周囲の組織が傷ついた場合、傷ついた粘膜から血管を通じて、歯周病菌を含む口の中のさまざまな細菌が侵入する可能性があることがわかってきたのです。歯周病の患者さんが除菌できていないのに不用意にクリーニングをすると、菌血症のリスクを高めてしまうことになります。

体にやさしい歯周病治療法

そこで当院では安全かつ効果的に歯周病治療を実施するために、さまざまな除菌治療に取り組んでいます。その中のひとつが3DS(Dental Drug Delivery Systemの略)という除菌療法。抗菌剤の働きによって歯周病菌やむし歯菌を殺菌する方法で、鶴見大学歯学部探索歯学講座教授の花田信弘歯科医師が開発されました。
治療では、悪玉菌の居場所は歯周ポケットや歯の表面なので、そこを覆うように患者さんの歯の形にあった専用のマウスピースを作ります。この中に細菌を殺す効果の高い安全な薬剤を入れて、約5分間、歯に装着します。すると悪玉菌だけが死滅します。その後、マウスピースを取り除くと頬の裏などの善玉菌が歯に集まってきます。これで善玉菌が優位になり、むし歯菌や歯周病菌が繁殖しにくくなります。
このほか、歯周病の治療法としては、抗生剤を内服していただき歯周病菌を除菌する「薬物治療」、口内環境をよくするためにカビを取り除く成分が配合されている歯磨き剤などによる治療、さらにマウスピースをつけていただき、ここに強力な殺菌作用のある酸素(オゾン)を送って細菌を取り除くオゾン治療機器、除菌治療の一環として高純度活性化HCIO水やナノバブルオゾン水よる治療もあわせて行います。加えて、むし歯や歯周病の原因となり、通常のブラッシングは取り除けないバイオフィルム(プラークの集合体)を取り除く機器も導入しています。
また、最近注目されている「バクテリアセラピー」も効果的です。口腔内の悪玉菌の増殖を阻止し、腸の中の善玉菌を活性化させるロイテリ菌のサプリメントを摂取する方法です。ロイテリ菌は母乳に含まれる成分で、新生児の腸内に最初にコロニーをつくる善玉菌で、服用を続けることで全身の免疫力を強化する働きがあります。腸内細菌にも有効です。
歯周病は他の口腔内細菌に比べタチが悪く、増殖すると直接、全身の健康に影響します。だからこそ、さまざまな治療法を併用して、総力戦でたたくことが大事なのです。

【症例1】除菌治療による安全で痛くなく効果的な歯石取り 女性・40代(初診時)


治療前

歯肉の下に黒い歯石があり、取りにくい状態です。出血していて膿も出ています。この状態で歯肉の下に隠れている歯石を取ると非常に痛く、患者さんに負担をかけてしまいます。さらに、はれている歯肉は傷つきやすく、傷口から体内へ歯周病菌が侵入し、菌血症となり、血管を痛めてさまざまな病気を引き起こします。この状態では歯石を取るべきではありません。まずは、除菌治療を行います。


除菌治療後

黒い歯石は付いたままなのに、歯肉の炎症が治まりました。このことから、炎症の原因は歯石ではなく、歯石の上に付いていたプラーク(歯垢)だということがわかります。炎症が引いて歯肉がわかり、その下に隠れていた黒い歯石が見えてきたので、患者さんに痛い思いをさせず、簡単に歯石を取ることができます。


歯石除去後

炎症が治まったので、歯石を取り除きました。歯石があると見栄えが悪いことはもちろんですが、歯石を取ることによって軽石のようにザラザラした表面が改善され、プラークが付きにくくなります。これで、今後、歯石が付いても取り除きやすい状態になりました。除菌治療や歯石除去だけで治り、安全で痛くなく、効果的に改善しました。歯を削らずにすんだ症例です。

 

歯みがき材料からくる経皮毒

口の中の毒で忘れてはならないものに経皮毒があります。口から飲み込むことで入る毒が経口毒であるのに対し、頭皮や皮膚、口腔粘膜からしみこむ毒を経皮毒といいます。

頭皮から侵入するシャンプーや毛染め、皮膚から吸収される虫よけスプレー、日焼け止めなどがよく指摘されていますが、私が最も懸念しているのは歯磨き剤とうがい薬です。

皮膚の中でも口腔粘膜、特に舌下は毒がしみこみやすい個所であるといわれます。毒ではありませんが、狭心症の治療薬であるニトログリセリンの舌下錠は舌下の口腔粘膜から吸収されることを狙った錠剤で、そのスピードは約15秒で心臓の血管に到達する速さです。
歯磨き剤は成分の多くに化学物質が使われており、その毒が体内に蓄積された場合、さまざまな不調があらわれやすくなり、発がんの危険性も高まります。
例えば多くの歯磨き剤に含まれるものとして、保湿剤のプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、香味料のサッカリンナトリウムがありますが、これらには発がん性があることが指摘されています。研磨剤のリン酸水素カルシウムは量によってはエナメル質を傷つけると指摘され、製品によっては酸化アルミニウムが入っているものもあります。
アルミニウムは脳に届けば記憶障害、注意力欠陥、味覚障害、ストレスなどの原因となります。また、発泡剤のラウリル硫酸ナトリウムは合成界面活性剤の一種で、細胞膜を破壊し、死滅させる作用があるなど、あげたらキリがありません。なにより、含有成分には生体にとって害のあるものが多すぎます。
さらに経皮毒が怖いのはしみこんだ毒のなんと90%が体内に蓄積されるということです。怖さが断然、違います。ちなみに経口毒は肝臓という解毒器官があるおかげで、90%は解毒、排出されるのです。なによりこうした毒のかたまりを私たちが一日3回の歯みがき時に、毎日摂取していることが問題です。
専門家の間ではアトピー性皮膚炎などのアレルギーに悩む人や、女性の子宮に経皮毒が蓄積することで、月経痛や子宮内膜症などの婦人病が増えていることの原因のひとつになっているのではないか? という意見があるそうです。さらに、若い方に若年性白内障や味覚障害が多くなっているのも、歯磨き剤との関連が指摘されています
こうした毒について患者さんにお話をし、避けていただくようにすることも統合医療にかかわる歯科医師としての任務です。また、経皮毒の心配がない歯磨き剤として、天然成分100%で安全にもかかわらず非常に殺菌効果の高いものを備えており、希望する患者さんにご提供しています。

 

見た目のアンチエイジング

見た目はアンチエイジングにおいて欠かせない要素であり、美しい口元を実現するのも歯科医師の役目です。
近年、口元を美しくするための歯科治療として、審美歯科の分野が大きく発展してきました。金属が使われていない歯科素材を使い、短期間で美しい歯、歯並びとともに、かみあわせまで改善することができるのです。
審美歯科といえば、若い女性だけのもの思われがちですが、当院では幅広い年齢の方や男性の患者さんも多く、その方にあった自然な見栄えの口元の実現に努めています。
審美歯科治療にはさまざまありますが、大きく歯が失われている部分にはオールセラミックスがおすすめです。ノンメタルであることはもちろん、透明感が高く、より天然の歯に近い色を出すことができます。また、表面が滑らかなので着色汚れが付きにくく、ほとんど変色しません。見栄えが良いだけでなく、体にもよいことは前にも説明した通りです。
また、歯をまったく削らずに、あるいは、削る場合も最小限に抑えて美しく歯を整えるための治療にダイレクトボンディングという方法があります。
歯の色の悩みに対する治療として最も手軽にできるのが、ホワイトニングです。当院では歯肉に対して刺激が少なく、経皮毒を考慮した安全なものを使用しています。
さらに当院では、入れ歯治療も審美歯科のひとつとしてとらえています。バネのない見栄えの良い入れ歯でしっかりかむことで、若々しい口元が実現できます。

オールセラミックス(ジルコニアセラミックスクラウン、セラミックスラミネートべニア)
による審美歯科治療


歯と身体に優しいホワイトニング

バネなし入れ歯による見栄えの改善

 

若返りに重要な「よくかむ」ということ

かみあわせを整え、よくかめるようにすることはアンチエイジングに欠かせない治療です。歯のかみあわせはあごの関節から全身の関節に深く影響をおよぼすことがわかっています。かみあわせが悪くなるとまず、あごの関節のずれが生じ、放置しておくと、これが頸椎、胸椎、肩関節、さらには股関節などのゆがみにつながります。顎関節症はもちろんのこと、整形外科など医療機関では原因がわからない首や肩の痛み、股関節やひざの痛みが当院のかみあわせ治療によって完治したケースは珍しくありません。
関節のゆがみが長く続くと神経系統やホルモン系統の異常も起こります。生体のバランスが崩れ、めまいやしびれなど、自律神経系の不調を引き起こすこともあります。これらの不調を治療してもよくならない場合、「口の中が原因かもしれない」と疑ってみることをおすすめします。

かむことの三大効果

さまざまな研究からしっかりかむことにより、特に「脳への刺激」「咀嚼筋の強化によるしわ・たるみの防止」「唾液分泌促進」という大きな3つの効果が得られることがわかっています。当院では、これらの若返りとしての効果に注目しています。

では、その三大効果について順番に説明いたしましょう。

まず、「脳への刺激」です。脳の画像を使った実験ではガムを咀嚼することで、脳への血流量が増えるとともに、記憶を司る大脳の海馬の働きが活発になることが明らかです。これは若い方だけでなく、高齢者の脳でも確認されていることであり、若い時からしっかりかむことで、認知症のリスクを減らすことができるということがいえるのです。
かむときに使う咀嚼筋(咬筋や側頭筋)は目じりから頬に沿っています。腹筋運動をするとウエストが引き締まるように、咬筋や側頭筋が鍛えられると次第に顔が引き締まってリフトアップし、しわやたるみの改善につながり、アンチエイジングへの効果があります。

リフトアップというと、お金を使ってエステやマッサージに行ったり、化粧品などでアプローチする方法が一般的ですが、こういったケアは体の外側からのアプローチです。
しかし、リフトアップの効果を出すには体の内側からのアプローチが大切であり、まさにしっかりかむことが真のリフトアップにつながります。また、冒頭で申し上げたように、かみあわせは全身の関節と連動しているため、かみあわせの不良で姿勢がゆがんでいた方は、正しいかみあせでかむことで姿勢がよくなり、運動能力のアップにもつながります。

さらにかむことで唾液がさかんに分泌されるようになります。唾液には消化を促す酵素が含まれているほか、抗菌作用、粘膜の保護作用などがあることが知られています。口の中の汚れも唾液が洗い流してくれますし、唾液が豊富に出る方は、むし歯菌や歯周病菌の繁殖も抑えられます。唾液は体を守るために重要な働きをしており、口の中のデトックスにおいても欠かせないものです。
また、唾液には若返りホルモンが含まれていることもわかっています。医学的には「上皮成長因子(EGF)」、「神経成長因子(NGF)」と呼ばれています。EGFは上皮細胞の新陳代謝を促す成長ホルモンで、体の表面をおおう上皮細胞のほか、胃や腸などの内臓、口の中の粘膜、血管の内皮細胞にも含まれています。また、歯や髪の毛も上皮細胞が変化したものです。つまり、EGFは全身の細胞を新生させる働きがあるホルモン、NGFは神経の増殖を促進させる成長ホルモンで、加齢とともに破壊されていく神経繊維を修復する働きがあります。

かみあわせ治療の実際

かみあわせのトラブルのある患者さんに対して、当院では、かみわせの検査機器である咬合器などにより、詳細にお口の中の状態を確認することから始めます。歯の問題が明らかになった場合はかぶせものを取りかえたり、入れ歯の調整をしたり、場合によっては矯正治療で改善していきます。
一方、かみあわせの不良がからだのゆがみからきている場合もあります。例えば悪い姿勢のためにあごが曲がっている場合、かみあわせも悪くなります。このような場合はまず、姿勢を治しますし、ケースによっては当院の鍼灸師であり、世界のトップスポーツトレーナーの白石宏氏に施術を依頼します。
歯科金属が口の中にあると、口腔内電流を発生させたり、周りの電磁波を集積することで咀嚼筋が緊張し、まっすぐかめないこともあります。このように、かみあわせの違和感がある時には安易に歯を削らず、原因を慎重に探ることが大切です。

ご紹介した治療はごく一部ですが、健康を目指すためには口の中の健康も非常に重要であることがおわかりいただけたと思います。読者のみなさんには、この記事をきっかけに、口の中から全身の健康管理を考えていただけたら幸いです。


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