2019.03.15

わたしはどうしたら良いの?

「わたしは一体どうしたら良いのでしょうか?」

こう悩む患者さんが増えている気がします。

 

インターネットの普及により、様々な情報が手に入るようになりました。

それに伴い、患者さんの知識レベルは昔に比べると高くなっていると思います。

ただそれによって、患者さんには選択肢が増えることになり、

以前より迷う患者さんが多くなったように思います。

 

情報があまりない時代は、目の前の歯科医の言っていることを信じるしかありませんでした。

今は調べたら他の歯科医の情報や患者さんの情報など、

容易に手に入れることができるようになりました。

セカンドオピニオンという言葉も普及し、

別な医師の意見を求める患者さんも増えてきました。

 

ところが次のように悩むことになります。

 

A歯科医にはこう言われたけど本当だろうか?

ネットで調べてみる。どうも違う意見があることを知る。

だからB歯科医に意見を求めた。そしてB歯科医にはA歯科医と違うことを言われた。

ネットで調べてみる。どちらの意見もある。状況によるらしい。自分はどっちが良いのだろうか?

だからC歯科医にも聞いてみた。C歯科医はまた別な意見を言ってきた。

みんな言っていることが違う。

ネット調べる。色んな人が色んなことを言っている。

でも自分の答えはわからない。

わたしは一体どうしたら良いんだろうか?

 

それに対するわたしの答え。

それは、

歯科医療の治療方針に決まった答えはないということ。

患者さん一人ひとり違うものだと考えています。

その患者さんのその時の状況で、何が最も良いのかを一緒に決めていくしかありません。

 

歯科治療には、メリットがありますが、必ずデメリットもついてきます。

だからどんなデメリットを受け入れて、どんなメリットを手に入れていくかを決めなければならないのです。

迷った人が決定するためには、自分の価値観や状況を考えながら、それらの自分への影響度を整理していく必要があります。

影響度を整理するとは、自分はどんなメリットあるいはデメリットを重要視しているのかを見つける作業です。

それが分かると決断しやすくなり、後悔も少なくなります。

 

上述したA歯科医もB歯科医も、そしてC歯科医も、

嘘を言っているわけではありません。

だけど、それぞれが強調している部分が違うのだと思います。

どのメリット、あるいはデメリットを強調されるかで、患者さんの受け取り方は全然変わってきますから。

でもそれはあり得ることなんです。

それは、歯科医も自分たちの価値観で話をすることになるからです。

 

答えを決めてほしいなら、自分が信じれるだれかの価値観で決めてもらったら良いと思います。

でも誰を信じたらよいかわからない、自分で答えを決めたい、一緒に決めたいと思う場合には、

納得できる決断を支援してくれる人と決めていくと良いと思います。

 

一つの正しい答えはありません。

だからその患者さんのそのタイミングでの、

よりベターな答えを見つけていくしかないのです。

 

2019.03.14

情報を発信する立場として考えること

良い情報って何か?

この問いは、とても難しい問題だと思います。

色んな意見があると思います。

 

そもそも情報っていったい何なのでしょうか?

情報という言葉の定義は、調べるとたくさんあります。

したがって、これというはっきりとした定義をすることは難しいのですが、

調べるとこんなことが書いてあるのを見つけました。

 

情報とは、

まずある内容、事柄があり

それを伝える送り手(発信者)がいて、

その内容、事柄(情報の主)が

相手(受信者)に受け取られてはじめて

情報と呼ばれる。

 

だから、

その人が伝えたい内容や事柄があっても、

相手にその内容が伝わっていなかったり、受け取られていなかったら、それはそもそも情報ではないということ。

 

つまり、わたしがここで、

良い情報とは何かについての内容を書いていたとしても、

皆さんが受け取らなかったら、

それは良い情報どころか、

そもそも情報でもないということ。
だからまったく興味がなかったり、

面白くない情報は、

受け取られることもなく、

そもそも情報になりません。

 

この日記を読んでいる方は、

ひとまず内容を受け取ってくれるという前提で、

良い情報とは何かについて書いていきます。

 

わたしは、良い情報かどうかを判断するのに、3つの指標があると思っています。

 

1つ目は、その内容が本当かどうかです。

 まったく正しくない内容であれば、それはただの嘘であり、ガセネタやデマと言われるでしょう。

だから嘘でないことはとても大事です。

 ただし、正しい内容でも、細かい数字が並んでいたりして、その内容を理解することが難しいと伝わらず、情報になりません。

 

2つ目は、それを受け取りやすいかどうかです。わかりやすさとも言えます。

 発信者が伝えたいことが分かりやすいということは、良い情報の必要条件だと思います。

 正しい内容でも、それで一体何を伝えたいのかがわからなければ良い情報になり得ません。

 

3つ目は、受け取った側が起こす行動が有益かどうかです。

 内容が本当で、受け取りやすくても、それを受け取った相手の行動が不利益なものになってしまう場合には良い情報とは言えないと思います。

  良い情報は、受け取った相手が有益な方向に向かう確率を高めるためのものである必要があるのです。

 

わたしは中でも3番目の、

受け取った相手がどのような行動を起こすか、

それがその人にとって有益かどうかが大事だと考えています。

内容がうそではなく、わかりやすくても、受け取った相手が間違った行動や不利益な行動を起こすことにつながることがあります。

 

情報を発信する人間は、

そのことを十分に意識しなければなりません。

 

だからわたしは、

情報を発信する場合には、

どんな人が受け取り、

どういう選択や行動をとったら、

良い方向に向かう可能性が高いのかをちゃんと考える発信者でありたいと思います。

 

そしてもし、

情報を受け取ったけれど、

どういう選択や行動をとったらわからない、

あるいは迷っている方がいたら、

一緒に考える支援者でもありたいと考えています。

 

~お知らせ~

内藤が話せる歯科医として情報発信するために話せる歯科医サイトをオープンしました。

話せる歯科医サイト https://hanaseru-naito.com/

毎週月曜日と木曜日に更新しています。

ぜひご覧ください。

2019.03.04

話せる歯科医サイトのご案内

診療日記を読んでくださり、ありがとうございます。

昨年夏頃から診療日記の更新が滞っておりすみません。

実は昨年夏頃からわたしは、

これまでの歯科医としての自分を振り返り、

一旦立ち止まって考えることにしました。

 

「自分は一体どんな歯科医なのか?」

「歯科医として何ができるのか?」

 

約1年にわたり、自分自身を深堀りして考えてきました。

そして一つの個人コンセプトに辿り着きました。

それが話せる歯科医というコンセプトです。

 

「あなたはどんな歯科医ですか?」と問われたら、

「わたしは話せる歯科医です。」と答えることにしました。

 

では話せる歯科医とはいったいどんな歯科医なのでしょう?

「話せる」という言葉には、

色んな意味が含まれていますが、

あの人は話せる人だというようなイメージが最も近いように思います。

 

わたしの中で、ぼんやりと形づくられてきた話せる歯科医像を

皆さんと一緒に考え解き明かしていきたいと思い、サイトを立ち上げました。

話せる歯科医サイト 

https://hanaseru-naito.com/

 

これからの歯科医療のコミュニケーションについてや、

歯科医と患者のギャップを埋めるための内容を、

物語や会話形式でわかりやすくお伝えしていきます。

毎週更新していきますのでぜひ読んでみて下さい。

もし記事に対してご意見やご質問など頂けたら嬉しいです。

宜しくお願い致します。

2018.08.08

価値のある仕事

今の時代、専門家でなくても、自分の欲しい医学的、歯科医学的専門知識について、探せば簡単にたくさんの情報を手に入れることができます。

 

多くの歯科医院がホームページを持ち、歯科医療への考え方や治療について情報発信していたり、学会が作成したガイドラインなどもネット上で見ることができます。

 

つまり、歯科医療のような専門的な問題でも探せばどこかに答えは載っているということ。

 

でもそれは、一般論としての答え、あるいは、自分以外の別な誰かに対しての答え。

 

しかし、探している人が最も欲しいのは、一般論や他人の答えではなく、非現実的な理想の答えでもなく、

「私の場合はどうしたら良いのか?」というリアルワールドにおける自分自身の最善の答えなのではないでしょうか?

 

そして、そのような個別の答えは、専門的な情報だけではなく、お互いの価値観や環境などによってもダイナミックに変化していくものであり、双方向性のコミュニケーションを通してのみ得られるものだと思います。

 

最近では、多くの患者さんがご自分で、あるいはご家族が様々な情報を調べ、吟味し、専門的知識のレベルが本当に高くなっていると感じます。

 

そんな患者さん達には、専門的情報をそのまま提供することにあまり価値が無くなってきている気がします。

 

だから私達は、直接お会いした患者さんには、専門的情報を一方的に提供するのではなく、

私達が持つ専門的情報やコンセプトを患者さんの文脈につなぎ合わせ、

患者さんにとって個別で最善の答えを探していく支援をします。

 

患者さんの中には、自分の答えは自分で決めたい方もいれば、答えを決めてもらいたい方もいます。

 

でも実は一番多いのは、答えを一緒に決めたいという人なのです。

 

どの決め方が正解ということはありませんが、このような決め方も含めて患者さんの文脈にあった形を考える必要があります。

 

現在のような情報が溢れている時代でも、

患者さんが探しているのは、自分自身の答え。

 

そして求められているのは、

その答えに辿り着くための情報と支援。

 

その患者さんにとって必要な専門的情報を分かりやすい形で届け、

さらにその先の患者さんの答えに至るまでのプロセスを支援できることが、

私達歯科医療者の仕事として、とても価値のあるものだと思います。

2018.04.06

自分の役割を定義する

自分はどんな役割を持つ歯医者なのか?

 

それを考え明確にすることは、自分のモチベーションの向上に繋がると感じています。

 

一般的に仕事を行う上で、

気持ちの良いことばかりではありませんし、

めんどくさい仕事もあると思います。

 

理不尽さや矛盾を抱える問題に取り組まなければならないことも多いと思います。

 

自分の置かれている環境で、やらされていると感じる仕事では、

そのような問題に対して、

歯を食いしばってでも立ち向かうモチベーションが生まれてきません。

 

一時的であれば割り切って頑張れても、

継続的に行っていくのは難しいと思います。

 

やっとの思いでクリアしたと思ったらまた次の問題がすぐに用意されるのですから。

 

 しかし、この繰り返しを行っていくことができなければ自分も成長していきません。

 

ではどうしたら良いのでしょうか?

 

その答えの一つとして、

自分がどんな役割をもつのかを考え、

まずは自分で自分の役割を定義すること。

 

そして自分が決めた役割を精一杯演じてみる。

 

その役割を全うする上で立ちはだかる問題は自分のクリアすべき課題として捉えることができます。

その課題をクリアし、また次の課題に取り組む。

 

そうなると、自分が主体的に動くことができるようになります。 

 

自分が主体的に動き、課題をクリアするこの繰り返しが、自分を継続的に成長させていくと信じています。

 

だから私は、自分で自分の役割を定義しているのです。

 

ちなみに私は今、恥ずかしながら

自分を参謀役歯医者と定義しています。

 

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