60歳で残っている歯の数の平均は17〜18本
80歳で残っている歯の数の平均は4〜5本

日本では、「年を取ったら歯が抜けて、総入れ歯にするのが当たり前」と思われていますが、年を取ったから自然に歯が抜けてしまうということはあり得ません。

歯を失う原因には主にむし歯と歯周病があげられますが、年齢が若い人は歯を失う主な原因がむし歯で、年齢が高くなるに従って、歯周病が原因で歯を失うようになっていきます。

歯周病は、予防ができる病気です。
そして歯周病は、治せる病気です。

日本人の場合、30歳代の8割が、そして40歳以上の方の9割が歯周病にかかっていると言われています。予防をすることで、歯を残すことができます。治療することで、治る病気なのです。

静かに進行する病気 歯周病

 

歯周病は、痛みもなく静かにじわじわと進行していきます。目立つ自覚症状もほどんどないため、気づかないうちに症状が進み、悪化してしまいます。気づいた時には手遅れで、まだ50代なのに歯が抜けて総入れ歯になってしまった――こんなことが非常に多い病気です。口臭が気になる、口の中がなんとなくネバネバして気持ち悪い、歯茎から血が出る、物を食べると歯茎が痛むなどの症状は、歯周病菌に犯されておこる一つのサインなのです。

歯周病は、骨が溶ける病気です。歯周病の原因は、細菌

 

歯周病は、歯ぐきが腫れたり、歯ぐきから血が出たり、歯がグラグラしたりする病気ではありません。これらは症状の一つにすぎません。歯周病は、あごの骨が溶けるおそろしい病気です。

口の中には、300〜400種類もの細菌やカビが繁殖していて、その数は数千億とも言われています。自分の口の中に、そんなにたくさんの細菌がすんでいるだなんて信じられますか?

これらのうち、空気を嫌う性質を持ったカビや細菌が原因で、歯周病になってしまいます。空気を嫌うから、細菌はできるだけ空気の届かない歯と歯ぐきの隙間に入り込もうとします。カビや細菌が歯ぐきの奥深くに入ると炎症を起こして、さらに奥に入り込んでいきます。

バラバラに生息していた細菌やカビが、一箇所に集まったものが歯垢(プラーク)。歯垢が唾液のカルシウムとくっついて石灰化したものが、歯石です。つまり、歯垢や歯石は細菌の塊。

こうして細菌がどんどん集まってできていくのが、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯ぐきの隙間です。痛みもかゆみもなく歯周ポケットは広がり、細菌が入り込み、やがて歯を支えている骨を溶かしていく病気。そして最終的に歯が抜けてしまう病気。それが歯周病です。

全身疾患と相互に関わっています

 

死の代名詞のような癌や脳梗塞、心筋梗塞などの恐ろしい病気。あるいはアルツハイマーや糖尿病も怖い。大切な赤ちゃんの命に関わる早産のリスク。どうして人はなんの得もない病気にかかってしまうのでしょうか?恐ろしい病気も、突然やってくるわけではありません。あなたの口の中に、何年も年十年もまえから原因となる危険因子が潜んでいるのだとしたらどう思いますか?

「歯周病で歯が1本や2本抜けても、まだまだたくさん生えているから大丈夫!」なんて思っていませんか?

歯や歯ぐきの健康は口の中だけの問題ではなく、全身の健康や病気と関係していることが近年注目されています。

口の中にすむ何百種類という細菌が口から体の中に入り込むと、さまざまな病気(心臓病、肺炎、糖尿病、早産等)を引き起こすことが知られ、医科でも問題になってきています。

歯周病を、たかが口の病気とあなどってはいけません。歯周病の人が心臓病になる確率は2〜3倍にあがります。糖尿病と歯周病は互いにその発症リスクを高め、症状を悪化させてしまいます。また、歯周病菌が体内に取り込まれることで、動脈硬化が進行する事なども指摘されています。

日本では、長いこと健康ブームが続いています。食事やサプリメント、ダイエットや運動、生活習慣、体に優しいと言われる体操や生活の工夫、民間療法、そしてストレスをどうコントロールするか、といったことがいろいろと話題になっています。

でも、栄養の入り口、取り込み口である「口」の中が健康な状態でなければ、どんなにいい食事やサプリメントをとっても、その栄養を最高の状態で体に生かすことができません。

デトックスと称して身体にいいことをいろいろやっても、「口」から常に悪い細菌が体の中に入り込んでいては、その効果が上がらないことでしょう。

口の中こそ、真っ先にデトックスが必要だったのです。


 

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